【カタノテツ】交野の鉄道ものがたり:file.45 片町線を走ったC11という機関車〈その7〉
交野を走る鉄道のことを、新旧おりまぜながら、『明円勝(Masaru Myoen)さん』と、時々『駐在員さん』の写真等のご協力により紹介しております。
今回は『明円勝(Masaru Myoen)さん』によるカタノテツです。
カタノテツfile.45
片町線を走ったC11という機関車〈その7〉
〈奈良機関庫・奈良機関区・奈良運転所に配置されたC10・C11〉
かつて奈良駅のホームの向こうには扇形庫が存在しましたが、その時代により奈良機関庫・奈良機関区・奈良運転所と名称が変わりました。
奈良機関庫 大正5年~昭和11年
奈良機関区 昭和11年~昭和40年
奈良運転所 昭和40年~昭和60年
配置された近代型タンク式蒸気機関車は4形式です。
B20・C10・C11・C12
この中で片町線に関わったのはC10とC11かと思われます。
B20は構内入換用なので本線仕業には使用されません。
C10はC11と比べて軸重が重いので、線路が耐えられないのではと気になりましたが、C10より更に重い8620(88638)が片町線を走った写真を知人が撮影しているので、C10は一時期入線した可能性は高いと思われます。
C12は1両配置であったので、構内入換と据付ボイラー代用でした。
C10とC11の車番は
C10
昭和5年~昭和22年まで延べ7両配置
9・10・11・12・13・15・16
C11
昭和7年~昭和47年まで延べ35両配置
1・2・5・6・12・13・17・18・64・73・81・84・96・97・98・114・126
135・156・157・158・159・174・175・201・202・203・212・222・252・278
279・315・*324・344
*324は正規配置ではなく和歌山機関区から借入機
昭和16年には、C10が5両とC11が12両合計17両が配置されていましたが、その年にC10全機とC11の一次・二次型は姿を消し、その後昭和26年までは、C11の三次型が10両以上配置され、昭和47年まで徐々に数を減らしながら活躍しました。
(但し二次型のC11114とC11126だけが一時的に配置)
(但し二次型のC11114とC11126だけが一時的に配置)
C11一次型 蒸機ドームがC10と同様に砂ドームの前に位置する
C11二次型 蒸機ドームと砂ドームが前後入れ替わる
C11三次型 貨物列車牽引を考慮して水タンク容量を増量
C11四次型 工作の簡略化や材料を木材等で代用、昭和22年まで製造された。
一次型のC1112は昭和7年から昭和14年まで奈良機関区に在籍した記録があるので多分片町線で活躍したのではないかと思われます。
1974年5月6日
梅小路蒸気機関車館
C1164(梅)
二次型のC1164は、昭和10年から昭和13年まで、奈良機関区に在籍した記録があるので、これまた片町線で活躍したのではないかと思われます。