交野のお仕事図鑑！ 中高生向き『カタノティーンズハローワーク』〜FILE:27 塗装人（佐々木さん）〜

倉治小、第二中、交野高校と、「何故勉強をせねばならないのか？」と、ふて腐れた学生時代でした。

卒業後、両親への反発心から、現在の仕事とかけ離れた、地方のゴルフ場の仕事を25歳まで。

その頃、工場での金属焼付塗装を中心に営んでいた家業の経営状況が悪くなり、手伝う事に。私が交野に戻ってきてから、建物の塗り替え（建築塗装）に力を入れるようになり25年。

創業47年になり、今では新築、リフォームなど、塗装以外の工事も手掛ける企業になり、地元に根ざし認知度を上げて参りました。

業界に入りたての頃、負けず嫌いな私は、塗装職人の技術を早く身につけたい、なめられたくないの、一心で現場修行をする日々。

塗装には「準備計画→下ごしらえ→調色→塗装→片付け」の工程が基本で、これらの繰り返しです。

対象物により手法が異なり使う塗料も、掛ける時間も違う。

見定め、計画し、色を作り、適量で、透け無く均等に塗っていく。

そして刷毛を洗い次の日に備える。

これらの流れを、丁寧で、手際良く、汚さず出来てこそ、スーパー職人なのです。自分の腕でみるみるキレイになっていく達成感。

その技術でお金を稼ぐ格好良さ、とてもわかりやすい感動です。

何よりお客様から貰える「ありがとう、また頼むね」の声が何よりのご馳走であり誇りなのです。

その中で技術以外の事を気付くことになります。

お客様に本当に喜ばれる工事とは何なのか？我々にしか出来ない工事とは？当時の建築業界はどんぶり勘定が当たり前。

お任せされることをいい事に不透明で、正統性とはかけ離れた工事が蔓延していました。


そこで、ただ塗る技術だけではなく、塗料の深い知識を持ち、塗装の本質を知ること。

スタッフ全員に技術以外の重要性を教え、身に付けてもらうこと。

一番は『塗装の本質』と『質の高い工事』をお客様に理解してもらうことが私の使命なのだと…。

このことが信頼され、求められることだと信じるからこそ、長年ぶれることなく歩いてこれたと思います。貢献し、与えることの幸せを感じる事が出来る建築業界を魅力ある業種にしたい。今はそんな夢を持っています。

夢など無かった学生時代。

社会に出て誰もが直面する壁に「自分には何ができるのか？」と気付け、行動できたことは、私の宝です。

今振り返れば学校とは社会に出るための準備体操。

なんでも挑戦し、失敗することもでき、自分を見定める重要な期間と場所。

交野の後輩である皆様方には、多くの気付きを得て、掴み取りたい事を発見し、その事に正直に歩くことを望むばかりです。