クローン桜を植樹。3校の想いを繋ぐ交野みらいの桜プロジェクト〜交野小学校・長宝寺小学校・第一中学校が交野みらい学園に〜
この日は、交野みらい学園の落成式が行われ、その行事の一つとして桜の植樹が行われていました。
山本交野市長はじめ三浦交野市議長と北田教育委員会教育長に、植樹式の最初の土をかけていただきました。
実は、こちらの桜は「交野小学校・交野みらい小学校(旧長宝寺小学校)・交野市立第一中学校」にあった桜から挿し木で増やされたクローン。
第一中学校の桜
交野小学校校門の桜 廃校前の2022年4月2日撮影
本来、桜の中でもソメイヨシノは園芸品種ということもあり、挿し木で増やすのはとても難しい品種です。
そして、本来なら若い木のうちに挿木の苗を採取するソメイヨシノですが、元となる桜の木は樹齢70年を超える老木なので、根がつく可能性は低いのです。
そもそも交野小学校が廃校になると決まった時に、正門付近で見事な樹勢で入学式や卒業式、学校の節目節目にシンボルツリーとして親しまれてきた桜は、残される計画でした。
交野小学校校門の桜 廃校前の2022年4月2日撮影
ですが、工事具合により全て伐採されてしまったことにより、どうにか桜を残せないかという想いから、このプロジェクトがスタートしました。
当時第一中学校のPTA役員主体で動き出したプロジェクトは、樹木医でもある山満造園の山本さん、私市の大阪公立大学附属植物園の協力を得て、始められました。
植樹された桜に添え木をしている山満造園の山本さん
新校舎の校庭に統合する3校の桜を植樹して育てることで、「統合される3校の長い歴史や多くの思い出を共有し、異なる歴史や文化を持った3校の統合の象徴としよう」というメッセージがこめれらています。
第一中学校の校舎にも感謝の言葉が書かれていた
当初の苗木の数は約500本。
大阪公立大学附属植物園で、ミスト付きの特別な温室にて大事に育てられ、大きくなった苗は交野みらい小学校の植栽スペースで大事に育てられて今に至ります。
当初約500本あった苗木はこの2年の歳月を超えて、14本にまで減ってしまいましたが、3校それぞれの苗木が無事に残っているようです。
その中の1本が、この日交野みらい学園に植えられました。
看板を設置して、学校の外からも見えるようになっています。
残りの13本は、後日植栽されるそうです。
植えられた桜にはすでに小さな芽が芽吹いていました。
想いを繋ぐ桜、これからスクスクと大きくなって欲しいですね。
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記事/撮影:ひろちゃん
取材場所:交野みらい学園、交野みらい小学校、第一中学校
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