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星の里いわふねでコンサートも!交野の人々がエチオピアとの国際交流に感動する【交野市×エチオピア国際交流プログラム2024】

「交野の国際交流」というと、交野市の姉妹都市であるカナダのコリングウッドをイメージする方や、交野発国際親善の輪が中心となってリサイクル自転車などを寄贈しているスリランカをイメージする方などがおられるかと思います。

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コリングウッドにあるグレインターミナル付近のサンセット
(コリングウッドとの交流については「交野市国際交流協会」のHPをご覧ください)

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交野発国際親善の輪
(出典 交野市役所ホームページ

こうしたコリングウッドやスリランカとの国際交流活動は、交野の市民が海外の様々な国との交流を盛んに行っている証左であると言えるでしょう。

こうした活動に加え、2025年の大阪・関西万博の開催をきっかけに、交野が新たな国との国際交流を行う動きが出てきています。

そのひとつが、アフリカのエチオピアとの国際交流です。

エチオピアは、国名はギリシャ語の「日に焼けた」という意味のアエオティプスに由来し、いわゆる「アフリカの角」と呼ばれるアフリカ東部に位置する国です。

正式名称は「エチオピア連邦民主共和国」、首都はアディズアベバです(外務省ホームページ)。


エチオピア地図
いわゆる「アフリカの角」と呼ばれる地域にあるエチオピア
(出典 「日本貿易会月報オンライン」2024年3・4月号)

エチオピアの国旗は、緑が大地、黄色が平和、赤が国土のために流された血を表しています。

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エチオピア国旗

エチオピアは、アフリカ諸国の中で一度もヨーロッパの植民地支配を受けたことがない国と言われています(1930年代にイタリアに占領されたが、エチオピア帝国はイギリスに亡命政府を作ったため、ヨーロッパ諸国の植民地支配を受けたことがないと解釈される)。

また、エチオピアの多くの人々はキリスト教の一種であるエチオピア正教を信仰しており、そうしたこともヨーロッパ諸国からの植民地支配を受けなかった理由の一つとされています。

面積は、約109.7万㎢(日本の約3倍)、人口は、約1億1,787万人(2021年世銀データ)となっています(外務省「アフリカ各国トピックス」より)。

日本からとても遠くにあるアフリカの国と、交野市がなぜ関りを持つようになったのかというと、先述のように、2025年の大阪・関西万博が契機となっています。

同万博のプログラムのひとつとして、日本の地域活性化と国際交流を目的とした、内閣官房が所管する「万博国際交流プログラム」に交野市がエチオピアとの交流のための申請を行い、今年の4月5日に万博国際交流プログラムに登録されました(交野市役所ホームページ)。

同プログラムの登録に尽力したのが、交野市内の和太鼓集団「サエキ囃子保存会」です。

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サエキ囃子保存会
(今年の虫送りの様子)

サエキ囃子保存会は、これまでの伝統郷土芸能はもとより、これからの新しい交野の郷土芸能を作っていこうとする新進気鋭の和太鼓集団です。

交野タイムズでも、サエキ囃子保存会が行っている「冬祭」の様子や、「虫送り」の様子などを都度ご紹介させていただいております。

▼今年の「冬祭」の記事


▼「虫送り」の記事


こうした交野で活動するサエキ囃子保存会の主宰である佐伯さんや、大阪・関西万博テーマ事業プロデューサーの中島さち子さんが作る多国籍音楽集団「KURAGE BAND」らが中心となって、今回の交野市とエチオピアとの国際交流を手掛けておられます。

今年の3月に、藤が尾小学校でオンラインによるエチオピアとの音楽交流をしたのをきっかけに、その後、佐伯さんや中島さんがエチオピアを訪れるなど交野市とエチオピアの国際交流は徐々に深化していっています。

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エチオピアとのオンライン交流の様子

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日本側の演奏の様子

エチオピア側からは、エチオピアの各地の伝統音楽などを継承、発展させている音楽集団「Fendika(ファンディカ)」が参加し、それぞれの最高のパフォーマンスを披露し合いました。

エチオピアの音楽集団であるファンディカは、国際的によく知られており、これまでにも多くの国でパフォーマンスを披露してきました。

▼ファンディカのホームページ


今年3月のオンラインイベントに引き続き、今回は、ファンディカのメンバーが来日して、KURGE BANDやサエキ囃子保存会との直接の音楽交流が、去る10月12日(土)星の里いわふねで行われました。

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エチオピアのファンディカやKURAGE BAND、サエキ囃子保存会によるイベントのポスター

これまでの経緯の話が少し長くなりましたが、今回は、「平成6年度万博国際交流プログラム 交野×エチオピア国際交流コンサート」の模様をご紹介したいと思います。

公演は、まずファンディカによるパフォーマンスから始まりました。

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開場と同時に観客が続々と入って来る

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佐伯さん(左)と中島さん(右)

先述のように、ファンディカの音楽は、マシンコという弦楽器などを奏で踊るアズマリ(吟遊詩人)の音楽をはじめ、ジャズなどのモダンミュージックの要素も取り入れ、独自の進化を遂げています。

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ファンディカの方々

今回の公演では、マシンコやベゲナ(竪琴)といったエチオピア独自の楽器を使ったアズマリの音楽を中心に披露されました。

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マシンコを奏でるファンディカの演者

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ベゲナを奏でるファンディカの演者の方々

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音楽に合わせ歌い上げるファンディカの演者

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マシンコとベゲナ

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音楽に合わせパフォーマンスが行われる

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槍を投げる演者

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何かを模したものを運ぶ演者たち

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実はコロナウィルスを模したもので、それを槍で刺そうとしている

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傘を持って踊る演者

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被ってるものを大きく揺らしながら踊る演者

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演奏後、深々とお辞儀をするファンディカのメンバー

ファンディカの演奏の後、ファンディカの代表であるメラクさん、中島さん、そして国立民族学博物館教授でエチオピアの吟遊詩人や楽師の人類学研究が専門の川瀬教授によるトークセッションが行われました。

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トークセッションの様子

トークセッションでは、川瀬教授が、先ほどのファンディカによるパフォーマンスの意味を解説したり、エチオピアのことについてお話したりされました。

ちなみにですが、川瀬教授はイギリスのマンチェスター大学に留学した経験を持つ方で、かく言う博士@交野タイムズも、時期は違いますが、マンチェスターにある大学の研究員をしていて、「オックスフォード通りを挟んだ大学にお互い通ってたんですね(マンチェスターには、オックスフォード通りを挟んで2つの大学がある)」と、開始前マンチェスタートークに花を咲かせました。

続いて舞台に立ったKURAGE BANDにもファンディカのメンバーや、サエキ囃子保存会の佐伯さんが加わる形でのパフォーマンスが行われました。


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ピアノを弾く中島さん

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KURAGE BANDとセッションするファンディカのメンバー

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日本・韓国・エチオピアの奇跡のコラボレーション

また、サエキ囃子保存会の演奏でも、ファンディカの代表であるメラクさんが参加する形でパフォーマンスが行われました。

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サエキ囃子保存会の演奏

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ファンディカのメラクさんも参加

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佐伯さん

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太鼓回しも披露

こうしてサエキ囃子保存会の演奏も終わり、最後は演者全員でのパフォーマンスが行われました。

さらには、会場へ詰めかけていた観客も一緒になって最後の演奏を楽しみました。

博士@交野タイムズも、その輪に入って、一心不乱に写真を撮らせていただきました。


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2階席からサエキ囃子の方々が降りていく

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ステージ前で音楽に合わせリズムをとる演者と観客の方々

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みんなが一心に手拍子をする

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壇上でもリズムに合わせ踊る

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様々な国の音楽が一つになる

こうして「交野×エチオピア国際交流プログラム」は、熱気のうちに幕を閉じることとなりました。

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最後は演者全員で記念撮影

周辺市が国際交流を廃止、ないしは縮小している中、交野市は40年以上にわたって国際交流を続けている稀有な街であり、誇りとしてよいことだと言えるでしょう。

こうした活動を続けることができるのも、市役所はもとより、多くの交野市民の理解があってこそ実現していることであります。

交野の国際交流活動に、今回エチオピアという新たな1ページが加えられ、交野の国際交流が益々多岐にわたり、かつ様々な面で市民へその成果の還元が可能となったと言えるでしょう。

エチオピアとの関係はまだ始まったばかりですが、これからもさらに関係が深化し、息の長い国際交流となることを願っております。

ちなみに、大阪府下では、泉佐野市がウガンダのグル市と友好提携をしているそうですが、エチオピアの街と友好提携している大阪府下の市町村はないようです。

以上、「交野×エチオピア国際交流プログラム2024」のリポートでした。




記事:博士
博士@交野タイムズのこれまでの記事はこちら

ライター:katano_times katano_times


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