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「交野の文化財保存と交野メディア」を語る!第2回交野メディアサミットが開催される

昨年11月に、博士@交野タイムズが運営する、交野英語情報サイト"I Love Katano"が10年を迎えたことを記念して、「第1回交野メディアサミット」を郡津の交野会館で開催しました。

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「第1回交野メディアサミット」参加メンバーの集合写真

このときは、交野を中心に活動し、博士@交野タイムズと関係のあるローカルメディアの方々にお声がけをしました。

(「第1回交野メディアサミット」参加メンバー)
星のまち交野」村田さん
交野新聞」小川さん
交野タイムズ」ハラダ@交野タイムズ
交野さんぽ」大谷さん
I Love Katano」下村さん
(司会進行役)お菊@交野タイムズ

第1回目と言いうこともあり、まずは自己紹介がてらこれまでの活動の経緯についてそれぞれのメディアの方にお話を伺いました。

博士@交野タイムズが"I Love Katano"を始たとき、それまで交野に特化したメディアと言えば、村田様の「星のまち交野」くらいのものでした(もとより、他の街の情報などと一緒に交野を紹介しているサイトはあった)。

しかし、"I Love Katano"を始めて以降、「交野タイムズ」や「交野新聞」と言ったメディアも登場し、近年では「交野さんぽ」のようなYouTubeで交野を紹介するメディアも登場してきました(さらに最近では「根地旅梨の徒歩ぶらチャンネル」というYouTubeで交野を紹介しているものもある)。

こうした「交野メディアの多様化」という状況を鑑み、それぞれのメディアの日ごろの活動はもとより、お互いが共同して交野を伝えられる機会を作りたいという思いから「交野メディアサミット」を開催することとしました。

サミットでは、各参加者の日ごろの活動や苦労話など様々なことを聞くことができ、また第二部では「これからの交野メディアのあり方について」とちょっと仰々しいテーマについても話し合いました。

第1回目のサミット以降、博士@交野タイムズが目論んだ、「お互いが共同して交野を伝える機会を作りたい」という思いが一部実を結び、「交野新聞」と「交野さんぽ」、また「交野タイムズ」と「交野さんぽ」という「交野さんぽ」を核とした共同企画が誕生しました。

「交野新聞」と「交野さんぽ」の共同企画
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「交野タイムズ」と「交野さんぽ」の共同企画
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参加いただいた各メディアの方々から「サミットに参加できてとてもうれしかった。またやって」という声を頂戴し、第2回をやりたいと思ったところ、なんと、「星のまち交野」と「交野タイムズ」が、今年で25周年と10周年をそれぞれ迎えられることが判明。

「こりゃ交野メディアメンバーでお祝いしなくっちゃ」ということで、今年もメディアサミットを開催する運びとなりました。

第2回交野メディアサミット開催
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今回のメディアサミットは議論するテーマを限定することとし、「星のまち交野」の村田さんと、「交野タイムズ」の編集長ハラダ@交野タイムズが共に大きな関心を持たれている交野の文化財について話し合うこととしました。

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いみじくも、昨年、交野が提出した「文化財保存活用地域計画」が文化庁に認められ、交野の文化財の保存・活用といった取り組みを行う計画となっています。

かく言う博士@交野タイムズも交野の文化財保存の仕方に関心があったことから、第2回交野メディアサミットは、「交野の文化財保存と交野メディア」というタイトルで9月24日(日)に交野会館で開催されました。

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「第2回交野メディアサミット」の式次第

交野は、縄文時代から現在まで、実に長い歴史がある街のひとつです。

こうした歴史、文化を次世代の人々に代々残していくことは、その地域で現在暮らす我々の役割のひとつであると言えます。

とりわけ、教科書にほぼ出てくることのない郷土の歴史は、その地域で暮らす人々の手によって受け継がれていく必要があります。というのも、小さな町の歴史は、大きな歴史の中にいとも簡単に埋没しがちになるからです。

「歴史」というと、いわゆる「王朝の歴史」に目を奪われがちです。すなわち、「室町時代」や「江戸時代」、「チューダー朝」や「ブルボン朝」など、為政者の歴史を中心に歴史が語られることが多くあります。

各王朝に歴史があるように、同時代に生きた民衆にも歴史はあるのです。

しかしながら、いわゆる「民衆史」は、王朝の歴史のように歴史的な資料が手厚く保存されていないケースがあり、それを伝えているはずの古文書などの資料が散逸することが間々あります。その結果、後にその時代を為政者と民衆の両側から検証する重層的な歴史研究が難しことがあります。

そうした意味でも、民衆の歴史である郷土史を守り伝えていくことは、その地域で暮らす人々のいわばコミュニティアイデンティティはもとより、人類知の発展に欠かせないことだと言えます。

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ところで、「文化財保存」と言われますが、それには「守る文化財保存」と「攻める文化財保存」の両方の戦略が必要だと思います。

郷土史を守り、伝えていくうえで欠かせないことは、その地域で暮らす人々がそれを知ることです。「守る文化財保存」のように、今ある文化財をその形のまま保存し次世代へつなげていくことも大事ですが、地域で暮らす人々に自分たちの暮らしている街の歴史を知ってもらい、より多くの人に「私たちの街の歴史・文化を守ろう」という意識を持ってもらい文化財保存に関わってもらう、いわば文化財保存を幅広く訴求する「攻めの文化財保存」も文化財保存という点で大事な要素だと思われます。

もとより、街の文化財は市役所などの公的機関が保存することも必要ですが、それだけでは十分ではなく、やはり市民の側の積極的な文化財保護活動というのも、これからのコミュニティの維持・発展において必要な要素であると言えるでしょう。

ということで、メディアサミットの中で博士@交野タイムズが話した内容を簡単に紹介したうえで、サミットについてご紹介したいと思います。

(「第2回交野メディアサミット」参加メンバー)
「星のまち交野」村田さん
「交野タイムズ」ハラダ@交野タイムズ
「交野さんぽ」大谷さん
「I Love Katano」下村さん

所用のため、「交野新聞」の小川さんと「司会・進行役」のお菊@交野タイムズは欠席されました。

今回のメディアサミットでは、ゲストスピーカーとして、交野市教育委員会社会教育課文化財係の吉田さんに、交野市の文化財保存活用地域計画の概要をお話しいただいたうえで、それを踏まえ議論することとしました。

その前に、「星のまち交野」25周年「交野タイムズ」10周年を記念し、村田さんとハラダ@交野タイムズにそれぞれ記念のご挨拶をして頂きました。

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「星のまち交野」村田さん

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「交野タイムズ」原田さん

それぞれこれまでの歩みをご紹介いただきましたが、共通していたことは、サイトを通じて様々な人とのつながりができたことがとてもよかったということでした。

とりわけ、「星のまち交野」の村田さんは、「25年とこんなに長く続けられるとは思ってもなかった」と仰り、「これからもできるだけ長く、メディアサミットメンバーの方々と交流ができたら」と仰られておられました。

ということで、いよいよ本題の「交野の文化財保存と交野メディア」に話に入っていくことになりました。

先述のように、今回は文化財係の吉田さんにゲストスピーカーとしてお話しいただき、文化財保存活用中期計画の概説のみならず、「交野の文化財保存において、交野メディアに何を望むか」という点についてもお話ししてもらいました。

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交野市教育委員会社会教育課文化財係の吉田さん

「交野文化財保存活用地域計画」では、交野の文化財を6つのテーマに分け、そのひとつである「近代産業と鉄道の発展」と題されたテーマでは、交野がどのように近代化を進めてきたのかを取り扱っているそうです。

例えば、原田元治郎氏が綿織物用の原田式自動織機を開発したことで、交野が織物業で栄えた経緯などを研究し、その成果を後世に伝えていくということを行うとしています。

先述のように、文化財保存には「守る文化財保存」と「攻める文化財保存」があると述べましたが、交野市が策定した計画で言うなら「守る文化財保存」は「保存」となり、「攻める文化財保存」は「活用」ということとなる、と吉田さんは仰られていました。

そのうえで、守るにしても攻めるにしても、必要なことが大きく分けると二つあるというお話をされました。ひとつは、文化財というものを守ったり、それを発信するための「拠点作り」、そしてそれらを担う「人づくり」が文化財を保存する上で必要である、と仰られました。

交野の地元メディアが文化財保存で協力できることについては、いろいろな面でご活躍いただけるのではないかということで、今後も様々な団体や人々と協力していきたいということでした。

こうした吉田さんによる発表を踏まえ、次に各参加者とのフリーディスカッションを行いました。

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フリーディスカッションの様子

まず、「星のまち交野」の村田さんからは、先日村田さんら古文化同好会の関係者が参加された、石清水八幡宮の放生会(ほうじょうえ)のお話がありました。

それを始めてご覧になられたそうで、「やはり聞くのと見るのは大違い」だったそうで、その壮大さにとても感動されたそうです。

そのうえで、「歴史を知ることも大事だが、歴史を見るという取り組みももっと為されてほしい」というお話を頂戴しました。

古文化同好会の歴史ウォークは、まさにそれを実践しているものと言えるでしょう。

また、村田さんから「交野郷土史かるた」に関するお話もありました。

つぎに、「交野タイムズ」のハラダ@交野タイムズからは、メディアサミットメンバーのようなコンテンツクリエーターが、相互にコラボレーションしながら交野の歴史を様々な形で伝えていく方法についてのお話がありました。

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交野の歴史をどう広めるかを語る原田さん

また、「交野の歴史について紹介しているものが、現在は偏在するような形になっている。こうした状態を解消するために、交野の歴史について紹介しているものをアーカイブ化することもしてはどうか」というご提案もありました。

最近、交野タイムズとのコラボで交野の歴史街道を歩く企画をされている「交野さんぽ」の大谷様からは、文化財の情報発信の仕方についてのお話がありました。

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情報発信の仕方について語る大谷さん

交野にはすでに様々なメディアが存在しており、市が改めてホームページなどを作るのではなく、それらを活用した情報発信というのを行ってはどうかというご意見でした。

例えば、交野市内全戸に配布される「広報かたの」で交野の歴史や文化財についての紹介をし、それらについてもっと詳しく知りたい人向けに、それに適当な交野メディアのQRコードを張りそちらを見てもらってはどうか、というアイデアを出されていました。

参加者がそれぞれの視点から様々な考えを披露し、ディスカッションは大変な盛り上がりを見せました。

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参加者全員での記念撮影

今回のサミットは残念ながら全員が集まる形での開催が叶いませんでしたが、議論するテーマを絞ったこともあり、充実した議論ができたのではないかと思っています。

また、こうしていろいろなメディアが集まることで、違った視点からのメディアのあり方を考えるいい機会になったと思います。

ご参加いただきました、交野メディア各位に改めて御礼申し上げます。

尚、議論された内容をすべて紹介することは大変なので、交野さんぽさんの動画と合わせてご覧いただけますと幸いです。

交野さんぽさんの動画
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(謝辞)今回の「第2回交野メディアサミット」にご参加いただきました、吉田さん、村田さん、原田さん、大谷さんに改めて御礼申し上げます。

記事:博士
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ライター:katano_times katano_times


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