交野市体育協会が今年50周年を迎えたので設立のこととかいろいろ聞いてみた
交野市のスポーツシーンの中心的役割を果たしている交野市体育協会。
今年創立50周年を迎えるということで、交野市体育協会(以下「体協」)の関係者の方々に、これまでの歩みと、今後の交野のスポーツにおける協会の役目についてお話を伺いました。
今回インタビューさせて頂いたのは、体協の会長であり、生き字引の横尾一彦さん、副会長の増田三郎さん、理事長の原田享一さん、そして会計部長の島田喜次さんです。
まず、体協の設立の経緯についてお伺いしました。
横尾会長
「交野市体育協会は昭和48年11月23日に設立されました」
「当時、市内にあった7団体によって体協が設立され、その後10周年のときに10団体が加盟し、現在24団体、約7400から7500名の会員によって構成されています」
「この規模は、大阪府下人口10万人以下の都市では断トツの規模です」
「大阪府下全体で見ても8番目の規模となっています」
今から50年前に発足した体協は、大阪府下でも有数の規模を誇る団体へと発展しました。
これを示すかのように、交野市には多くの武道競技団体が加盟されているそうです。
すなわち、交野は小さな街ではあるものの、武道をはじめ様々なスポーツが盛んな街であることがわかるかと思います。
次に、これまでの体協の活動などについてお話を伺いました。
横尾会長
「各武道・スポーツ団体の個別活動を支援するのみならず、体協は市民の健康づくりを目的に様々なスポーツイベントを主催、支援してきました」
「かつては、市主催の市民運動会に協力しました。その時は多くの市民が参加したので、時間が足りないほどの盛況ぶりでした」
「現在は、体協主催の市民スポーツデーというイベントを開催しています」
10月15日付の交野タイムズの記事でも紹介されていますが、今年の10月9日と10日の2日間にかけ、交野市内の運動競技施設を利用した「第45回市民スポーツデー」が開催されました。
(交野タイムズ2022年10月15日配信記事より)
(交野タイムズ2022年11月15日配信記事より)
同イベントでは、ソフトボールやサッカー、テニス、そして武道など様々なスポーツが行われました。
横尾会長
「平成9年に開催された「なみはや国体」では、交野はソフトボールなどの開催地となりました」
「サッカーや硬式野球同様、ソフトボールも交野では盛んにおこなわれている競技種目となっています」
このように、交野市内での運動競技活動が盛んな一方、市外とのスポーツ交流も行われているそうです。
原田理事長
「体協は市内での活動のみならず、兵庫県五色町、富山県山田村と友好都市連携を結び、三市スポーツ交流も行っていました」
「市町村合併などによって平成17年に行政の友好都市連携は発展的解消しましたが、スポーツ交流は今も続いています」
さらに、交野のスポーツシーンで忘れてはならないのが、平成24年度より開催されてきた交野マラソンです。
開催当初は、市制40周年の記念事業としてチャリティーマラソンという形でスタートしましたが、2018年大会からは体協が主体となる形での交野マラソンとなりました。
特に2018年大会以降、多くの市民が様々な形で参加するイベントとなり、市内はもとより、市外からのマラソンへの参加者も年々増加していきました。
しかし、コロナ禍の影響からここ何年かはイベントを開催することは叶わず、来年度(令和5年度)も諸般の事情から開催を断念するという発表がなされています。
体協創立50周年ということで、11月23日の勤労感謝の日には50周年の記念式典が開催されました。
同式典では、永年にわたり交野のスポーツ振興に貢献されてきた人たちの表彰式が行われ、50周年記念誌の発行もされました。
最後に、今後の体協50年についての展望を伺いました。
横尾会長
「体協は交野の皆様の健康増進や青少年の健全育成などに貢献しています」
「こうした目的から、体協が関係するスポーツイベントのいくつかは単に結果を競うものではなく、参加者全員が自らの健康維持や生きがいを感じられるイベントとなるよう努力しています」
「体協は、現場の声を大切にすべく、若い世代に理事などの任についてもらい、組織の維持・発展を図っています」
「今後体協が担うべき大きな課題が、学校のクラブ活動への支援だと考えています」
昨今問題となっている学校教員の働き方に関して、交野の学校でも喫緊の課題として取り組まなければならないものの一つとなっています。
殊に学校での部活動は、教員の負担軽減はもとより、競技の専門家の知見に基づいた競技指導や、これまでの学校という限られた空間での「学校スポーツ」から、学校外の人が関わることによって地域全体で子どもたちの部活動を支える「地域スポーツ」への転換が必要、と体協では考えているようです。
横尾会長
「そのためにも、地域コミュニティとしての受け皿づくりを体協として行っていくつもりです」
「できれば、2025年までには学校の部活動を支える受け皿を作りたいと思っています」
体協の活動は、今後も交野のスポーツ振興において不可欠な存在として次代へと受け継がれていくことでしょう。
(謝辞)横尾会長をはじめ、原田理事長、増田副会長、島田会計部長インタビューへのご協力ありがとうございました。
記事:博士
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