交野を走る鉄道のことを、新旧おりまぜながら、『明円勝(Masaru Myoen)さん』と、時々『駐在員さん』の写真等のご協力により紹介しております。
今回は『明円勝(Masaru Myoen)さん』によるカタノテツです。
カタノテツfile.21
片町線を走ったC11という機関車(その1)
かつて日本の山野を走ってきた蒸気機関車は、動力近代化の波に押され次々と廃車解体され、最後に残った罐が、北海道追分機関区無煙化後も有火予備機として火を持っていました。
しかしついにその日がやって来ました。
1976年3月25日 日本国有鉄道から蒸気機関車の火が永遠に消えました。
北海道追分機関区で国鉄最後の蒸気機関車となった79602。
この写真撮影の時点では、九州熊本機関区所属でまさかこの罐が有終の美を飾ることになろうとは、想いもよりませんでした。
1976年4月13日に発生した、扇形庫の火災により本機は焼損し解体処分となったことは、痛恨の極みです。
その約3か月後の1976年7月6日
大井川鐡道で蒸気機関車復活運転開始機関車はC11型C11227号機でした。
1976年5月
千頭 C11227(大鉄)
営業運転に向けて整備が完了しました。
蒸気機関車は国鉄からその姿を消しましたが、大井川鐡道は釧路機関区で廃車になった本機を譲り受け、国内初の復活営業運転を成し遂げ、現在も手熱い修繕のお陰で活躍中です。
こうして日本の国鉄型蒸気機関車営業運転は、C11型から始まりました。
それはかつて片町線で活躍したC11達と同形式の機関車でした。
〈つづく〉
写真/文:明円勝さん
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明円勝さん(Myoen Masaru)プロフィール
1956.1.25生まれ
大阪府守口市出身
大阪工業高等専門学校 機械工学科卒
音楽好き、淡水魚好き、鉄道好き
記事:
お菊 撮影:明円勝さん
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大井川鐵道は先日の災害で大変な被害を受けて運休中です。早期の全面復旧を祈るばかりです。