交野市立教育文化会館に300年前、江戸時代に作られた『享保雛』というお雛様が展示されてる!
第四回スポット展示
おひなさま

場所は、交野市倉治の交野市立教育文化会館。
展示などがされているのは、交野市歴史民俗資料展示室で建物の左側に入り口があります。
交野市立教育文化会館
隣に倉治図書館があるので、場所はご存知の方も多いと思います。(こちらに向かうとたこ焼きの「中角」や「クレープSmile」、餃子の「原田食品」などがある枚方大和郡山線に向かいます)
とても歴史のある建物で昭和4年(1929年)に「交野無人金融株式会社」今でいう銀行の社屋として建てられたもの。
建物自体も趣のあるのですが、窓やレンガもとても興味深い建築物です。
また、平成19年(2007年)には国の登録有形文化財に登録されています。
この左の「交野市立教育文化会館」の看板の下に埋め込まれていますね。
ここは、「歴史民俗資料展示室」もあるので、市内の小学生は一度は訪れたことがあるはず。
昔の人の生活を体験出来たりします。
今回の目的のお雛様は、その歴史民俗資料展示室の入ってすぐ目の前に飾られていました。
今回展示されているのは、「享保雛(きょうほうびな)」でした。
写真では分かりづらいですが、現在ある一般的なお雛様と比べると随分大きいです。
横の説明を読んでみると
この雛人形は、森地区で発見されました。とありました。
所有者への聞き取り調査によって、江戸時代にさかのぼるものであることが判明しました。
男雛の高さが約40センチ、女雛が約35㎝ある大型の享保雛です。
髪が植えられ、面長の顔に切れ長の目、口が少し開いて表現されていることから、新式享保雛であることがわかります。
装束は絹で作られており、生地には様々な文様が織り込まれています。
享保6年(1721)の「おふれ」以降、雛人形への取り締まりがたびたび行われます。
寛政2年(1790)には取り締まりが厳しくなり、8寸(24㎝)以上の人形が多く摘発されました。
このことから、この享保雛は寛政2年より前に製作された可能性が考えられます。
享保雛を調べてみると江戸の中頃である1716年から1736年頃の享保年間に京都で生まれて各地に広まったお雛様だそうです。
この享保時代は、とても贅沢で豪華絢爛な時代だったので「寛永雛」や「元禄雛」を基に高級なお雛様になっていったようです。
参照:真多呂人形のコラム 享保雛の歴史
説明にもあるように男雛が40センチ、女雛が35㎝。
コピー用紙のA3サイズが29.7㎝×42.0㎝なので40センチの大きさが大体わかるでしょうか。
それに比べると三人官女(どうも3人いないです...)や五人囃子(こちらも5人いらっしゃらないようです)などが、とても可愛らしくみえます。
着物も素材は「絹」と説明されていました。
江戸時代の「絹」はとても貴重な物だったのはないかと思うと、とても贅沢はお雛様ですね。
また、着物の状態のいいのも凄いですよね。
長い年月の間に虫に食われたりしそうなものなのに、大切に保管されていたのですね。
交野市の社会教育課文化財係の担当の方に電話でお話を伺うと、現在市が譲り受けて管理をされているそうです。
チラシに第4回とあるように毎年おひなさまの展示があるそうですが、毎年違うおひなさまだそうです。
交野市には他に「御殿雛(ごてんびな)」とよばれるドールハウスのようなおひなさまも保管されているのだそうですよ。
来年は、どんな「おひなさま」でしょうか。
今回の「享保雛」の展示
展示期間:2022年2月2日(水)~3月27日(日)
※月・火・祝日は休館
時間:10:00~17:00 (入館は16:30まで)
場所:交野市立教育文化会館
※月・火・祝日は休館
時間:10:00~17:00 (入館は16:30まで)
場所:交野市立教育文化会館
交野のお雛様に興味のある方は、ぜひぜひ。
記事:ひろちゃん
撮影:ひろちゃん
取材場所:交野市立教育文化会館(歴史民俗資料展示室)
ひろちゃんのこれまでの記事はこちら