交野マラソンが中止になりましたがスタッフさんは今日も頑張っていらっしゃいます!〜返金作業をされているスタッフさんの想い〜

残念ながら、今年(2020年)は新型コロナウイルスの影響を勘案し中止となってしまいました。
様々なイベントが新型コロナウイルス感染症のため延期や中止となる中、交野マラソンは開催それ自体を中止にする一方、他の類似したイベントとは違う決断をしました。
各参加予定者への参加費の返金するという決断
日本各地で開催されているマラソン大会は、その規模が大きくなればなるほどイベント準備にも費用が掛かるため、そうした費用を相殺する必要から参加費の返金をしない大会がいくつかあります。
皆さんがご存知のところでは、新型コロナウイルス感染症のため一般参加者の参加費の返金をしないと決めた東京マラソンがその一例です。
また、参加費を返金する作業も開催する側に大きな負担となるため、参加費を返さないという方針をとっているようです。
実は、交野マラソンも参加費の返金はしない旨の規定があるイベントでした。
しかしながら、今回は、新型コロナウイルス感染症という非常にレアなケースによる大会中止となり、自宅待機や自粛の長期化によって世間が不安で渦巻く中、少しでも明るい気持ちになってもらいたい。そして、返金された参加費を日ごろの健康づくりに役立ててもらいたいと大会関係者の方々は考え、参加費の返金という決断をしたそうです。
参加費を返金するにも、上述のように、返金費用が発生します。
それに加え、これまでのイベント宣伝費やその他の費用もかかっていることから、それらの費用をどこからか捻出する必要があります。
そこで、交野マラソンに協賛したスポンサー企業や団体、個人の方々から頂戴したスポンサー料や寄付金を返金費用などに充てることとなりました。
大会関係者がその旨を各スポンサーらに確認したところ、「大いにおやりなさい」と快諾し、誰一人参加費の返金に反対しなかったそうです。
こうして参加費の返金作業が開始されました。
今回、この返金作業に当たっておられる中心メンバーの方々にお話を伺うことができました。
交野マラソンの中止
参加費の返金作業をされている方に話を聞いてみた!
交野市私部の武道館のところ

返金手続窓口

返金作業の中心のなっておられる方々は、大会副会長の増田さん、ボランティアスタッフの島田さん、そして事務局職員の田村さんです。

(左)島田さん (中)増田さん (右)田村さん
返金決定後、まず各参加予定者に参加費用の返金方法等を確認する意向調査書を約4500通送る作業をしました。
「できれば100%返金したい」(島田さん)との思いで、上記のお三人の方が中心となって事務所で連日返金作業をしているそうです。
返金という膨大な労力を必要とする作業にもかかわらず、お三人はとても明るい表情で交野マラソンへの思いを語ってくれました。

(島田さん)
「(来年は)皆さんが走りに来てくれ、喜んでくれる大会にしたいと思っている」
(田村さん)
「マラソンを通じて交野を知ってもらいたい」
(増田さん)
「マラソンのおかげで交野の知名度が上がった」
こうしたポジティブな発言が出るのは、実は返金作業を通じ、多くの方々から心温まるメッセージが寄せられていることが関係しているようです。
参加費の返金方法を尋ねるために参加予定者全員に送られた、「返金方法希望調査票」に多くの方がコメントを書かれていたそうで、それらを増田さんが一つ一つ読んで、ワードに打ち込んでいったそうです。
「来年を楽しみにしています」
「ぜひ続けてください」
「応援しています」
「いつもボランティアさんに感謝していますし楽しみに走らせていただいております。ありがとうございます」
など様々な励ましや感謝のコメントが寄せられたそうです。
また、4月27日付の朝日新聞の投書欄に、今回の交野マラソンの参加費返金についての投書が為され、その決断への感謝が述べられていたそうです。
島田さん、田村さん、増田さん全員が、「これらを読んでとても励み」となり、毎日ワイワイ言いながら返金作業に勤しんでいるそうです。
一方で、ゲームズメーカー・キッズとして参加する予定だった小学6年生の子どもたちにとっては、今年が最後の大会だったので、「(大会が中止され)とても残念」と言っていたことを、お三人は大変申し訳なく思っているそうです。

返金作業は5月末を目途にしていたのですが、一部の参加予定者の方と依然連絡が取れておらず、6月上旬の時点では、まだ返金作業が完了していないそうです(この記事がアップされる頃には完了しているかもしれません)。
参加費の事務局窓口での返金は5月31日で終了しましたが、もし、参加予定者の方でまだ返金を申し込んでいない方がおられたら、大至急交野マラソン実行委員会事務局(電話072-892-7727)の方へご一報ください。
交野マラソンは交野市の春の最大に街のイベントになっていますが、そこに携わる方の想いなど普段はみれないこともあるのですが、知っていただきたいと思い今回は返金作業をされているスタッフさんからお話を伺いました。
今年開催が中止になってしまいましたが、来年また桜が咲く頃にはきっと交野市を元気に走るランナーの皆さんと沿道で応援されている人の姿、そしてゲームズメーカーや運営スタッフさんの姿があるんだと思います。
(謝辞)
今回取材のご協力いただきました、大会副会長の増田さん、ボランティアスタッフの島田さん、そして事務局スタッフの田村さんに改めて御礼申し上げます。
また、交野市教育委員会社会教育課の北川さんをはじめとする大会に関わる全ての方々に敬意と感謝を申し上げます。
返金することを知った時は「すごい!」と思いました。
夫がマラソンが趣味なので、今回初めて当選した東京マラソンでがっかりしていたところでした。
次回または次々回のエントリー権はあるものの参加費用はまた払わなければなりません。
交野マラソンの事務局の方の英断とスポンサーさんのご厚意に「交野 ええとこやなあ」と思います