仕掛けた檻に『アライグマ』がかかった!~動物たちの命について考えた/交野の森暮らし~

(こんな感じでタヌキが前回登場)
その数日後、また同じタヌキらしきものにウコッケイが襲われました!!!
まだ犯人確保もないまま油断して、開放していた我々が悪いのですが、白昼に2度もとのことで、もうこれ以上血肉の争いはいやだ!と思い、真剣に檻を仕掛けました。

餌はチキンラーメン。
香りも強いので、効果てきめんと伺っていたのです。
檻を仕掛けた翌朝4時ごろ。
檻がカシャーンと閉まる音がしました。
ついにかかったか!と見に行くと…
なんてこった!!

アライグマがかかっている…
ふわふわで、大きく、全長50~60cmはあろうかと思われます。
我が家の近くにアライグマの親子が仲良く暮らしているというのは聞いたことがありました。
そして、半年前ほど、夜中に鳥小屋を開けて、アライグマに一匹連れ去られた事件がありました。
(真っ暗な中、あっという間に去りましたが、相当でかいアライグマだということだけはわかりました。)
おそらくその母親で…ウコッケイ持ち去り犯なのです。
それにしても、見た目がめちゃくちゃかわいいのです。
外来生物法により、「特定外来生物」と定められているアライグマ。
しかし、今回の白昼ウコッケイ事件とは無関係なので、放してやろうか…と思いました。
が、放してはいけないのです。
なぜなら、このまま見過ごすことによってアライグマの数が増えたら、人間の生活が脅かされるからです。
家畜、農作物が荒らされるのはもちろんのこと。
ヒグマやライオン、オオカミとおなじ「食肉目」であり、気性の激しいアライグマ。
もし、大事な家族や大事なペットが襲われたら?
狂犬病、アライグマ回虫、レプトスピラ病など、人畜共通感染症も保有しているアライグマ。
もし、そんな感染症に感染してしまったら??
かわいいのに、かわいそう!という問題ではないのです。
場合によっては、私たちの人生に大きな影を落としてしまう可能性だってあるのです。
日本の生態系を崩し、国内固有の動物が、絶滅の危機に瀕しているものもいます。
今回ウコッケイを襲撃してきたタヌキのように、本来であれば、夜行性である動物が「白昼」に「人間の目の前で」獲物を襲わなければならなかったということは、アライグマによって交野の生態系にも変化が及んでいる表れなのではないでしょうか。
ただし、そもそもアライグマが日本にやってきたのは、
「ラスカルかわいいからペットにしたい♪」
と考えた、人間のせいです。
ただそれだけです。
アライグマ自らが、海を渡って日本に来たのではありません。
アライグマ自らが、日本に来たかったわけではありません。
それを欲しがった人間がいて、そこでお金儲けをしようとした人間のせいなのです。
かわいらしさとは裏腹に、攻撃的な性格のアライグマの飼育放棄をした人々が、自然に放したのです。
それこそ、「あらいぐまラスカル」のアニメのラストシーンのように…。
アライグマ自身は、人間に悪さをしようと思って生きているのではありません。
ただ、子を育てるために、子孫を残すために、懸命に生きているだけなのです。
それぞれの命に罪は全くありません。
そのことを考えると、頭の中がパニックになりますが、法律で飼育等が禁止されている動物なのです。
アライグマは見た目、めっちゃ可愛いが、飼育ダメ!
アライグマは見た目、めっちゃ可愛いが、以外にも獰猛!
檻に入ったのが土曜日の早朝。
月曜日に、役所の方に引き取りに来ていただきました(市役所で檻の貸出もあります)。
土曜日と日曜日、不安と寒さと飢えの2日間を過ごしました。



アライグマは、市外の施設に連れて行かれた後、殺処分されます。
今年に入り、29匹目だそうです。
交野市はまだ数が少ないそうですが、もし見かけた場合は、決して近づかないでください。
アライグマの問題に限らず、人間の私利私欲のせいで、悪意のない動物たちの、本来であれば奪われなくてもよいはずの【命】が絶たれてしまう…という状況が、たくさん起こっています。
こんな現象が、これ以上起こらない世の中になることを、切に願うばかりです。
そんな思いを込めて、残酷に思われるかもしれませんが記事にさせていただきました。
【参考】
◎飼っちゃダメなの!?アライグマを飼育した男性が逮捕される
(画像クリックでNAVERまとめへ)
◎外来生物法
https://www.env.go.jp/nature/intro/
◎アライグマ(wikipedia)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%82%B0%E3%83%9E
交野タイムズ@ひふみ