2020年2月22日(土)午後1時半から交野市天野が原町にあるゆうゆうセンターで、交野市外出支援バス(ゆうゆうバス)廃止についてちょっと待ってよ!という感じで市民集会が開催されました。

ーー2020年4月末でゆうゆうバスは廃止ーー

■大規模集会が開催される
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ゆうゆうセンターの多目的ホール、会場を埋め尽くすほどの人で250人以上は来場されていたようです。

(駐車場がいっぱいで中に入れず帰られた方もいらっしゃった模様)

取材に向かった交野新聞の記者曰く、「多目的ホール、何百回も来ていますがこれほどまでの人を見たのは初めてです」とのこと、また、市議会議員、府議会議員の姿もありこの問題の関心の高さを物語っていました。

「今後の市民の足となる外出支援策を!交野市民集会」という垂れ幕もあり、ゆうゆうバス廃止が決定されたことに対する不安と代替案の薄さ(後述)に対するより積極的な公共交通計画の策定を訴える想いが交差する熱のこもった市民集会となっていました。

■会場内に張り出されていた訴えの数々
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・ゆうゆうバスをなくさないで!
・だれもが安心して利用できる公共交通の実現を
・病院に買い物に使っています ゆうゆうバス絶対残して
・交野市は高齢者や障がい者の外出をうばわないで!

などの張り紙も。

■背景と市民集会の提言
ーー今回の市民集会が開催された理由と背景、それから市民集会で提言されたことーー

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市民集会で配布された資料などによると、市民集会開催の理由は、

・交野市が2019年12月に京阪バスの路線を継続するためとして、ゆうゆうバスを廃止し、新たな外出支援策案を提案されてきたが、ゆうゆうバスに代わる新たな交通手段が提案されず、またゆうゆうバス廃止が京阪バスの路線維持につながる保証も示されていない事

・ゆうゆうバスについて検討をしてきた「交野市地域福祉計画推進審議会」は、市の提案を反対多数で否決したが、交野市は審議会の結果を無視して廃止に向けて進めている状況である事

・1月23日に市長宛に「誰もが安心して利用できる外出支援・交通手段の実現まで、ゆうゆうバスの存続を求める」署名を7468筆提出などをおこなっているが、ゆうゆうバス廃止の方針は依然として進んでいる事

などが背景にあるとのこと。

そして、

今回のゆうゆうバス廃止に伴う市民集会では、下記について提言がありました。

①ゆうゆうバスの廃止を1年間たな上げにすること

②交野市・交通事業者・市民が共同して、交野市の公共交通計画を、1年間集中的に検討し、策定すること

③ゆうゆうバスのあり方は、その中で検討すること


について集会で共有し交野市に要望書を提出することになったようです。

■交野市の見解
交野市役所ホームページ(https://www.city.katano.osaka.jp/docs/2019121000019/)に『「ゆうゆうバス」に代わる新たな高齢者、障がい者等への外出支援について(案)』というのが掲載されています。

それを確認すると、交野市がゆうゆうバス廃止をおこなうに至った理由として下記があるとのこと。

・ゆうゆうバスについては平成4年7月(1992年7月)に事業を開始し、現在は高齢者、障がい者等の方への外出支援バスとして運行しているが、ゆうゆうバスのようなバス形態では身体的に利用いただくことができず外出が困難な方が増加すると予想される。

・現在のゆうゆうバスへの乗車対象となる方は、平成31年3月末で28,613人。令和元年7月に実施したアンケートによると利用者は500人〜700人と推測しており、実際に乗車されている方が限定的。

・ゆうゆうバスが他の路線バス(京阪バス)と競合して運行していることに加えて、社会情勢の変化に伴い、地域の実情に応じた持続可能な地域公共交通体系を確立するため、地域公共交通としての路線バスの維持・継続を目指す。

・交野市の外出支援策の今後を考えると、これまでの「バス形態」による支援からより外出に支援が必要な方へ向けた方策の実施へ転換することにより、より広く支援策を利用していただけるものとしていくという方向性にいたり、「ゆうゆうバス」については、廃止を前提とした新たな外出支援策の検討が必要であるとの考えに至った。

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ゆうゆうバスについては、廃止し、これに代わる新たな外出支援策の実施をおこなう

そして、その新たな外出支援策は、『「ゆうゆうバス」に代わる新たな高齢者、障がい者等への外出支援について(案)』によると、ゆうゆうバスは2020年4月末に廃止し下記①〜③を2020年5月1日予定で実施することのようです。

①既存の交通手段の活用
●(仮称)交通系ICカード活用公共交通機関運賃補助事業【新規施策】
路線バス・鉄道を活用して外出機会が創出できるよう、高齢者や障がい者が所有する交通系ICカードに運賃の一部(上限有)として、京阪バスポイントを付与、または、交通系ICカードによる路線バス・鉄道運賃の一部(上限有)を補助した外出支援。

★京阪バスポイント
・・・在宅の高齢者や障がい者が外出に路線バス・鉄道を利用する際、運賃の一部を補助し、外出を支援する事業とし、助成内容として「京阪バスポイント 2000ポイント/年一回」をICOCAで支給

★交通系ICカード
・・・交通系ICカードによる運賃補助(上限2000円/年一回)

上記どちらかとする。

要するに2000円/年の補助ということのようです。

路線バスや鉄道が充足していないエリアについては、下記事業を行う予定とのことです。

●(仮称)公共交通不便地区移動支援事業【新規施策】
路線バス・鉄道が充足しておらず、かつ、これまでゆうゆうバスがカバーしていた地区(寺、神宮寺)では、既存の公共交通を活用した施策では対応が極めて困難なことから、新たに車両を運行し、外出支援機能の確保をおこなう。
・・・ワンボックスタイプの車両を運行(乗車定員8人から9人乗りの車両1台)
・・・運賃は無料

②個別手段による補完
●高齢者外出支援サービス事業 【拡充施策】
身体が不自由等の理由により、一般の公共交通機関を利用することが困難な在宅の高齢者に対し、その移動を支援する事業。福祉タクシーを利用条件としている現行事業から一般のタクシーの利用も可能とする(交野市と契約しているタクシー事業者のみ対象)。
・・・タクシー初乗り料金相当分を助成(現行:上限690円)、交付枚数24枚/年

●重度障がい者移動支援サービス事業【拡充施策】
在宅の重度の障がい者で、歩行等が困難なかたの移動を個別に支援する事業。
福祉タクシーを利用条件としている現行事業から一般のタクシーの利用も可能とする(交野市と契約しているタクシー事業者のみ対象)。
・・・タクシー初乗り料金相当分を助成(現行:上限690円)、交付枚数24枚/年

●(仮称)妊婦移動支援サービス事業【新規施策】
妊娠中の方のタクシー車両での移動を支援する事業
タクシー初乗り料金相当分を助成することで、ゆうゆうセンター等でのマタニティ教室等への参加、医療機関での健診等にかかる移動の負担軽減を図る。
・・・タクシー初乗り料金相当分を助成(現行:上限690円)、交付枚数10枚/1回の妊娠期間
  (交野市と契約しているタクシー事業者のみ対象)

●(仮称)送迎車両購入費助成事業【新規施策】
送迎車を新規に購入する際の購入費の一部を助成する事業
・・・障がい者支援施設に対し、車両購入費の一部を助成することで、通所支援を図る
・・・送迎車両購入費の1/2を基準とし、1,000,000円を上限とする。

③外出機会創出
外出機会創出のため、地域による外出支援、居場所づくり、共助の仕組みづくり支援(地域団体の活動支援など)など地域とともに対応する施策。

従来からおこなっている施策の拡張と新規におこなう施策の2つがざっくりというとあって、新規に行う対策としては、

京阪バスポイントか交通系ICカードで2000円/年のサポートをおこないますよ

ゆうゆうバスの路線がないエリア(寺、神宮寺)については、

8人から9人乗りのワンボックスカーを無料で利用できますよ

その他、妊婦さんの移動支援サービスや送迎車両購入の助成事業など

ということのようです。

(ちなみに現在、交野市ではゆうゆうバス事業以外に、タクシーの初乗り運賃を補助する事業、社会福祉協議会による福祉有償輸送がおこなわれています。なので、上述の施策にある「拡充施策」というのは文字通り現在実施している施策を拡充させる事業)

(上記新たな外出支援策により今まで以上に適用対象者は増える模様。交野市役所の外出支援の資料によると例えば、高齢者外出支援サービス事業だと現行制度で平成28年度〜30年度の平均約130人から拡張後には450人〜600人と推計等)

■ゆうゆうバスについて
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現在、ゆうゆうバス利用には下記の条件があり、条件に当てはまる方は利用制限なし、無料でゆうゆうバスを利用できます。

ゆうゆうバスの概要としては主に高齢者の外出支援を目的に2車両2コース(星田コース、倉治・郡津コースで各コース8便/日)、運行日は月〜土曜日に運行している交野市がオペレーションしているバスです。

交野市役所ホームページの資料によると平成30年度で利用者は約89,900人/年とのこと。

<ゆうゆうバス利用の条件>
ゆうゆうバスの利用については、交野市に住所があり下記に該当する方が対象、そして乗車証をお持ちの方が利用できます。

(1)65歳以上の方
(2)障がい者手帳・特定疾患受給者証・自立支援医療受給者証・障がいサービス受給者証のいずれかを保持している方
(3)妊娠中の方(検診等でゆうゆうセンターを利用される場合に限る)
(4)0歳〜3歳児の(保護者)方((検診等でゆうゆうセンターを利用される場合に限る)

*ゆうゆうバス利用条件などの詳細は交野市役所ホームページの「交野市外出支援バス(ゆうゆうバス)について)のページをご確認ください(https://www.city.katano.osaka.jp/docs/2011080300193/

ゆうゆうバスの運行について、オペレーションで年間2000万円とかのコストが発生しているという話も伺いますし、利用者も限定的ということもあるかもしれませんが、だから廃止だぞ!っていうのではなく、サービスとしてはとても有意義なものだと思うので何とか維持できるように知恵を出したり、サービス内容を有料化を含め再検討したりする方がいいのではないかしら?と交野市の決定とそれに伴う交野市民の方々の考えなどを聞くとそう思ったりする次第です。

■交通系ICカード2000円を該当する方に配布したら5600万円のコスト?
平成31年データでゆうゆうバス対象者は約2.8万人なので2.8万人x2000円=56,000,000円(5600万円)。

2.8万人全てが交通系ICカード支給の申請などをしないかもしれませんが、するかもしれず、そうなるとアッパーで5600万円/年という素人計算になります。

ゆうゆうバスを廃止して現在出ている案を採用したとしても何かしらのコストが発生するのも事実です。

ゆうゆうバスの廃止について交野市としてもいろいろ検討したりされてのことだと思いますが、交野市役所移転の件も含めて大きな関心ごとに対しても早急に決定しちゃっているような感じがします。


*ゆうゆうバス廃止に関連する資料などは交野市役所ホームページに掲載ありますので、詳細はそちらをご確認ください。
パブリックコメントの結果も交野市役所ホームページに掲載あります。


・・・情報提供、写真提供:交野新聞