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「さぶっ」

日曜日の午前10時頃。
青年はドアを開けて外に出ると思わず寒くて呟いた。
食料調達のためスーパーに行こうと思って外に出た青年だが、ふと思いついた。

原始人の服作ってみようかな、
と。

食料調達は緊急案件では無いし、まだ備蓄はあるので大丈夫だ。
そうと決まれば話は早い。
青年はしばしの間考える。
どうせ作るならある程度実用的な物にしたいし、しっかりした物を作りたい。
特に他に趣味も無い為そこそこまでの金なら出せる。
青年は取り敢えず家に入ってネットで色々と検索をする。
よさげな布の値段の相場や原始人の服について調べる。
その後ジャケットに身を包んだ青年は布地も取り扱っている店に向かった。

店に着いた青年は色々と見て回る。
派手好きではないので、質素かつ高級感溢れる布を買いたいのだが、中々見つからない。
見つけてもかなり高い代物だったりするので、中々決められずにいた。
とはいえ惜しい布もあったのでその数個を候補に入れながら探していると、良いものを発見した。
他の布に隠れるようにしてあったその布は黒みのかかった緑色の縞模様の布だった。
色も抑えられていて目に良い。
一目で気に入った青年は少し高かったが購入する事にした。

そういえば裁縫道具と長めのジッパーも買っておかないと、と思った青年は他のコーナーで購入した。

家に帰るともう2時だったのでカップラーメンを啜った後、原始人服の製作に取りかかった。
簡単なイメージ図をラフで書いておき、布に薄く線を引いておく。
この薄く書く線は実際に切るところより少し外に書くのがポイントだ。
線を引き終えると、丁寧にミスをしないように気をつけながら切っていく。
その後、布の接合部分にジッパーをあてがい、手縫いをする。

05針山

本来ならミシンを使いたかったのだが、流石に独り暮らしの男が持っている訳も無い。

音楽を聞きながら無心にひたすら縫っていた事もあって、2時間程度で縫い終わった。
これで完成だ。

ジッパーを上げ下げして調子を確かめながら着てみる。
鏡で見た所、あまり原始人、という雰囲気はしなかったが、それでも満足のいく出来だった。
意外と着心地は良く、暖まる。


心なしか心も温かくなっていた。



==つづく==


<日曜原始人>
中学生になった原始人、こども2が交野を舞台に描く小説。

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日曜原始人

主人公は子ども2のようですが、24歳という設定のようです。

前回までのあらすじはこちら
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